海洋ゴミの中でも特に深刻な影響を及ぼしているのが、漁具の廃棄物「ゴーストギア」 です。 これは、放棄・逸失・投棄 されて海に流出した漁網などの漁具のことを指します。 日本語にすると「漁具の幽霊」という意味で、持ち主を失った漁網が海中を漂い続ける様子を幽霊にたとえた言葉です。 特に問題なのは、ゴーストギアのほとんどがプラスチック製で、海洋プラスチックごみの少なくとも10%を占めているとのことです。
ゴーストギアの現状
世界の海では、毎年 50万~100万トン にのぼるゴーストギアが流出しているといわれています。 さらに、中西部太平洋では 1,500トン もの人工集魚装置(FADs)が放棄されるなど、各地で膨大な量の漁具が海洋に流出しそうです。 特に、違法・無報告・無規制(IUU)漁業による漁具の投棄が問題視されており、海洋プラスチック汚染の要因となっているそうです。
ゴーストギアがもたらす影響
海洋生物への被害 :ウミガメや海鳥、魚などが絡まり、命を落とすケースが多数報告されています。
生態系の破壊 :サンゴ礁や海底の生態系を損傷し、海洋環境のバランスを崩します。
経済的損失 :漁業資源の減少や観光業への悪影響が懸念されています。
この問題を解決するためには、漁具の管理を徹底し、適切な回収・リサイクルの仕組みを整えること が重要です。 また、ゴーストギアの発生を未然に防ぐための国際的な取り組みも進められています。
海洋環境を守るために、私たちにできることは何か。 この問題をより深く考え、行動につなげていきたいですね。
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